和食に似合うmy noonの「和食器」特集|料理を引き立てる色と形の選び方

 

季節の行事や旬の食材を大切にし、見た目の美しさにもこだわる日本料理。そんな和食の魅力を最大限に引き立ててくれるのが「和食器」です。

毎日の食卓から、ハレの日まで、どのシーンでもうつわの選び方ひとつで食卓がぐっと豊かに感じられます。この記事では、和食にぴったりなうつわの色・形・素材の選び方や季節ごとの活用術まで、my noonの食器と供にご紹介していきます。

 

和食器がもつ魅力とは?洋食器との違い

和食器の魅力は、料理とうつわがまるで一つの作品のように引き立て合うところにあります。食器をただの入れものではなく、うつわそのものも料理の一部と捉え、器選びから料理が始まっているのです。そのため和食器は色や形も変化に富み、同じ色や形でも素材によって手触りも与える印象もさまざま。

左右対称の美しさよりも余白の美や侘び寂びを大切にした盛り付けに向いており、食器を選ぶときに、季節感やそこに乗せる食材、そしてその盛り付け方の想像を掻き立てる。それが和食器なのです。

 

一方、料理が主役であると考える洋食は、器はあくまでも土台。季節を問わず使えるような白いプレートが多く、整った配置や盛り付けが得意。均整の取れたコーディネートでお料理を一番に目立たせます。

 

和食に合う皿の選び方:色・形・質感のコツ

ではそんな種類の豊富な和食器の中からどれを選べばお料理をおいしく見せてくれるのでしょうか?色・形・質感3つの観点からまとめていきます。

 

【色】料理に調和する「和」の色彩

和食器の色は、料理をおいしく見せたり、季節感を伝えたりと、とても重要な要素です。選ぶ色によって、料理の印象ががらりと変わるのです。特に、白系・黒系・赤や金などの華やか系を持っていると和食らしい食卓に仕上がります。それぞれのお料理との相性は次の通りです。

 

①白・生成り

素材の色を引き立て、どんな料理にも合わせやすいもっともベーシックな色。葉野菜の緑、たまごの黄色、ニンジンのオレンジどれも白いうつわにのせることで、色の美しさが際立ちます。

飛白|ひはく|34cm細平長角皿

 

②藍・紺・黒

黒い器は料理に高級感をプラスし、藍や紺は和の落ち着きを感じさせる色合い。白いごはんや淡い色の料理とのコントラストも美しく、食卓にメリハリが生まれます。

当店の和食にも洋食にも合うおしゃれな黒のうつわ

 

また、深みのある色は、色鮮やかな食材も写りがよく、和モダンな雰囲気も出しやすいです。

当店で取り扱いのぎやまんシリーズ

 

煮物や焼き物といった「色が地味になりがちな料理」をかっこよく引き立ててくれる効果もあります。

→27.5cm皿|墨衣

 

③赤・朱・金

和風の深い色味の赤や金を使った華やかな器は、食卓に和の雰囲気を出すのにぴったり。お祝い事の特別な料理を華やかに仕上げたいときにも重宝しますし、秋の季節感を出してくれる器でもあります。和菓子との相性も◎

和風の落ち着いた赤が食卓に映える「茜嵐」

 

この他にも、日本には美しく深い味わいの色彩がたくさんあります。

色は季節とも深い関係があり、春はやわらかな淡い色、夏は涼しげな藍や白磁、秋は黄土色や鉄釉などの温かみあるトーン、冬は深い紺や黒、灰釉など深みのある色を選ぶと、それだけで食卓に季節感を演出できます。

左上→絹衣シリーズ

右上→藍ねず八角小付白露丸浅口切立皿|藍晶

左下→紬シリーズ

右下→プレート|大皿|黒曜|カリタルフレ|スタックプレート|スタックボウル


【形】料理に合わせた器づかいを

和食器は形のバリエーションもとても豊富です。「この料理にはこの形が合う」という相性を知ることで、より自然にうつわ選びができるようになります。形別に紹介していきます。

 

①丸皿

種類もサイズも一番豊富で定番の形。特に和食のように「余白の美」を大切にする盛りつけにおいては、丸皿の曲線がやわらかく料理を包み込み、品よく見せてくれます。

絹衣シリーズ

 

②角皿・長皿

和のメニューによく使われる形。焼き魚やお造り、串ものや前菜の盛り合わせなど、細長い食材や複数の品目を並べたいときに活躍します。盛りつけに動きが出るので、和の食卓をぐっと引き締めてくれます。和食らしい演出がしたい時におすすめ。

錦織シリーズ

 

③小鉢・豆皿

副菜や薬味、醤油皿に。小鉢や小皿類はテーブルに動きが生まれる名脇役です。また、メインプレートより冒険がしやすいので、特徴のある形のものを選んで変化をつけることで、シンプルな料理も見違えるように映えます。

和食にぴったりの上品な形が揃う小皿・豆皿

手仕事の風合いと美しい釉薬が魅力の上品な小鉢

 

食卓を全て丸いプレートで統一することの多い洋食に対し、和食には一つの食卓でさまざまな形の器が並ぶことが多いです。丸皿だけ角皿だけの食卓よりも遊び心があり、またチグハグになりそうな思い切った組み合わせでもしっくりくるから不思議。和食器の持つ落ち着いた雰囲気とトーンが合っているからこそできる冒険ですね。

大皿|スクエアプレート|27㎝ |石鎚

10cmボウル|リンカ|カネコ小兵

飛白|ひはく|34cm細平長角皿

ルフレ|スタックプレート|スタックボウル

窯変釉花型トレー

 

【質感】料理の印象を左右する手触り

和食器には、表面の手ざわりや質感もさまざまなものがあります。手に取ったときの「ぬくもり」や「ひんやり感」、「ざらっと感」や「ポコポコしたもの」など、それらもすべてが「料理の一部」として作用します。

 

①マットな質感

つや(光沢)のない、しっとりとした手ざわり。ほんの少しざらっとした凹凸があり、手のひらに吸い付くようなやわらかさもあります。華やかさよりもどこか素朴で温かみがあり、家庭料理や自然素材の和食によく似合います。
 光を強く反射しないので、筑前煮や煮物、炊き込みご飯などのほっとする料理を盛ると、器のやさしさと調和しておいしそうに見えます。

絹衣シリーズ

 

 ②艶やかな質感

光沢のあるつるっとした磁器は、上品で洗練された印象。白磁や染付など、ややフォーマルな場やお祝いの席にもふさわしく、おもてなしや和洋ミックスのお料理に◎。
 煮物やタレのかかった料理は光沢のある食器を組み合わせることで、その照りやツヤが食欲をそそります。茶碗蒸しやあんかけなどのべちゃっと見える汁気のある料理も品よく見え好相性です。

うすかる・パステルカラーシリーズ

 

季節で使い分ける和食器


日本には春夏秋冬のはっきりとした季節があり、それぞれの時期に旬を迎える食材があります。和食器もまた、その季節の料理に寄り添い、「見た目にもおいしい」食卓をつくり出す名脇役として発展してきました。
ここでは、四季それぞれの料理と、それにふさわしい器の選び方についてご紹介します。

 春|淡い色と繊細なデザインのうつわで、芽吹きの季節を感じる

春は、草木が芽吹き、花が咲き始める希望に満ちた季節。
うつわにも、桜色や若草色などのやさしい色合いが映えます。
器のふちにひっそりとあしらわれた花模様や、透かし彫りなどは春の軽やかな空気と調和します。

料理は、筍、菜の花、ふき、山菜などの春野菜を使ったおひたしや和え物を中心に。
これらを淡色の器にそっと盛るだけで、春の光を感じるようなやさしい一皿に仕上がります。

22.3皿|大皿|パステルカラー|うすかる

大皿|スクエアプレート|27㎝ |石鎚

ルフレ|スタックプレート|スタックボウル

ドルチェ花小付

 

 

夏|涼やかな素材と透け感で、暑さをやわらげる

蒸し暑い日本の夏。少しでも涼を感じられるよう、食卓にも「涼しさ」を取り入れたくなる季節です。
そこで活躍するのが、ガラスや薄手の白磁、青白磁などの透け感や光を通す素材。
目に触れた瞬間、ひんやりとした印象を与えてくれるこれらの器は、暑くて失いがちな食欲も補ってくれる力があります。

素麺や冷やし茶碗蒸し、冷奴やところてん、フルーツの寒天寄せなど、冷たい料理と合わせると視覚的にも体感的にも涼やかに。
器の下に氷を添えたり、すだれや透かしのある敷物をあわせると、さらに夏らしい演出が高まります。

27cmリムプレート|イマージュ

 

秋|こっくりとした色と厚みで、実りの季節を楽しむ

実りの秋は、味も見た目も深みのある料理が増えてきます。
栗ごはん、きのこの炊き込みご飯、秋刀魚の塩焼き、根菜の煮物。こうした秋らしい濃い色合いの料理には、落ち着いた色味の器がよく似合います。

少し厚手で、手に持ったときに重みを感じる器には、ほっこりとした安定感があり、秋の空気をじんわりと食卓に伝えてくれます。

オーバルボウル|28cm|リンカ

スレートプレート

 

冬|重厚感とやさしさで、温もりのある食卓を

寒さが深まる冬は、食卓にも温かみが欠かせません。
煮込み料理やおでん、鍋物などは冬にぴったりですが、食卓がマンネリ化しがち。そんなときは、具材を盛りつけるうつわを工夫するのもポイントです。ザルやバットを使うのではなく、和食器に具材を盛りつけてみてください。それだけで食卓の雰囲気がぐっとよくなります。
取り皿や香の物を入れるうつわも黒やグレーなど色の濃い和食器や、手に収まりやすいやわらかい曲線のある鉢などを選べば、料理の湯気とともにぬくもりを演出してくれます。

重箱|ぎやまん陶

ぎやまん陶|4.5寸皿

小鉢|グレー|ウラヌス

窯変釉花型トレー

箸置き|印花三島

 

まとめ|うつわ選びが、和食の魅力をもっと深めてくれる

和食器は、料理をただの食事から、季節や気持ちを感じるひと皿へパワーアップしてくれる大切な存在です。
形・色・質感、それぞれに個性があり、盛りつける料理や季節との組み合わせによって、まったく異なる表情を見せてくれます。

ほんの一枚、お気に入りの器を加えるだけで、いつもの食卓が少し特別に。
面倒に思う日々のご飯作りも、あの器にこんな風に盛りつけようと想像するだけで、少し楽しみに変わります。

ぜひ、あなたの食卓にも「和食器のちから」を取り入れてみてください。
きっと料理や食事の時間がもっと楽しく豊かなひとときにしてくれるはずです。

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