お茶時間を彩る、和菓子とうつわの関係
食事や家事が終わったあとの、ふっと力を抜ける、そんな日常の一場面。
そんな時間を、もっと豊かにしてくれるのが、和菓子と、それを引き立てる和食器の存在です。
練り切りや羊羹、最中、わらび餅……
日本の四季や行事を映すような和菓子には、その美しさを受け止めるうつわが欠かせません。
今回は、そんなお茶時間やおやつタイムがもっと楽しみになる和モダンな器選びのヒントを、my noonおすすめの食器とともにご紹介します。
和菓子とうつわの関係|映えるだけじゃない
和菓子の世界には「五感で楽しむ」という言葉があります。
目で見て、手に取って、香りを感じて、味わって、そして音までも──
そんな繊細な和菓子をいただく時間には、器の存在感がとても重要です。
・和柄レリーフ×和菓子
シンプルな和菓子を美しく見せる、白磁の大皿。
菊花を思わせるレリーフが浮かび上がるデザインは、主張しすぎず、それでいて凛とした存在感を放ちます。
抹茶の緑や和菓子の優しい色合いが、白い器の上で映えるこの組み合わせ。余白もお菓子を引き立てます。おもてなしにも、季節の節目のひとときにもおすすめです。
・色に色を重ねる(夏)
優しいパステルカラーの練り切りを、深い藍色の和モダンプレートに乗せて。
花のモチーフを引き立てるのは、釉薬のグラデーションが美しい器。
洋食器にも通じるデザインで、和菓子もカジュアルに楽しめます。初夏のお茶時間をテーマにするのに最適です。小さな花瓶にグリーンを添えれば、より季節感のあるお茶時間に。
→窯変うのふフラットプレート|藍のグラデーションが、夏の涼を添える
・色に色を重ねる(秋)
赤と黄のコントラストが美しい羊羹を、放射模様の茜色の中皿にのせた、とても印象的な一枚です。伝統的な漆器のような色合いに、現代的なデザインが融合したうつわは、和モダンな暮らしにもぴったり。
秋色を映す器と赤と黄のグラデーションが美しい羊羹は秋の夕暮れを切り取ったよう。特別なお茶時間や贈り物に。
・甘さを引き締める角皿
柔らかなピンクの桜餅と、菊花練り切り。見た目も色合いもそしてかわいい形も全部が甘い和菓子。そんな和菓子を、より美しく・モダンに見せたいときにおすすめなのが、角皿です。
角皿の直線的なラインが甘さを引き締め、きちんと感がおもてなしやハレの日にも似合う一方で、4色に塗り分けられた器はどこか遊び心を添えてくれます。
色と形の豊富な和菓子はこのように器の模様・素材・形・色合いとの組合せを無限に楽しむことができます。季節の風情や職人の技が詰まった繊細なお菓子に合うこだわりのひと皿を探してみてください。
お茶の時間におすすめの和食器
❁ 豆皿・小鉢|ちいさな舞台で、美を際立たせる
豆皿は和菓子を美しく見せるうつわ。和柄のレリーフが入ったものや、花型の豆皿、カラフルな器や釉薬のゆらぎが美しい一枚など、小さいからこそいつもより遊び心のある色や形を選んでも安心です。
・一口サイズの和菓子にぴったりなフラットなうつわ
フラットで鉄皿を思わせるような釉薬のこのうつわ。どこか無機質で冷たい感じと、昔から大事に使われてたようなアンティークのあたたかさが同居する不思議な魅力のうつわ。
・並べて使ってかわいい小鉢
白玉あんみつやお汁粉やぜんざいには深さのある器が必要。お漬物や塩昆布など塩気のあるものを添えることも多いこれらの和スイーツはいろんな小鉢を組み合わせて。
▶ 豆皿一覧を見る
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❁ 湯のみ・カップ|湯気の向こうに、心がほぐれる器
お茶を注いだ瞬間の湯気、そのやわらかな香りを受け止める湯のみも、お茶の時間の主役。
現代の暮らしに馴染む和モダンな湯のみなら、日常にも取り入れやすいです。
・器と湯呑を同じトーンで揃える
湯呑と梅皿を同じカネコ小兵さんの漆ブラウンの器で統一。ザラっとした質感の切立皿をトレーのように使うことで、和の空気感はそのままに、今の暮らしにもすっとなじむ組み合わせ。
・マットな質感の上質な湯呑
焼酎カップと名付けられた絹衣シリーズのフリーカップ。ザラっとした質感、サンドベージュの色味、洗練されたフォルムで、テーブルコーデの主役になれるカップです。
和モダンな器で、今の暮らしに合うお茶時間を
「和食器=古風で敷居が高い」というイメージを持っている方もいるかもしれません。
でも実際は、現代のライフスタイルに合う“和モダン”なデザインが、和菓子やお茶の時間をもっと身近に、そして素敵にしてくれます。
たとえば──
・ニュートラルカラーの器を使う
ニュートラルカラーとは、無彩色(白、黒、グレー)や、それらに近い彩度の低い色(ベージュ、アイボリー、淡いグレーなど)を指します。これらの色は、他の色と調和しやすく、どんな空間や食材・食器にも合わせやすいのが特徴です。
ニュートラルカラーのうつわ
・八角形や菊花形など、上品で動きのあるフォルム
うつわの形が丸や四角ではなく、形自体にデザイン性のある器はそれだけで動きがあり、和菓子の持つ上品さや華やかさと調和します。
・洋の食器とも和のお菓子とも違和感なく溶け込むブラウン
こちらの八角形のうつわは、和とも洋とも言えないモダンな形。光沢のあるブラウンで漆のような雰囲気も醸し出しています。まったく別のシリーズですが、マグカップも同じようなトーンのものを使い、コーヒーと和菓子の見事な組み合わせをステキに演出しています。
→パスタ皿|大皿|28cm|アングル|八角形×漆のような艶ブラウン=和モダン
→フィーヌ|マグカップ&ソーサー|和にも洋にもくつろぎの時間を彩る上質なカップ
このようにほんの一枚、器を替えるだけで、日常がちょっと贅沢に変わる。
それが、和食器の持つ力です。
和菓子の美しさは、器によって引き立ちます。小皿・小鉢・湯のみの3点があれば、お茶時間のセットは完成。和モダンな器なら、今の暮らしにも自然になじみ、あえて洋風のスイーツを乗せても、驚くほどおしゃれに。
一杯のお茶の香り、和菓子の甘さ、手に触れるうつわの質感──五感で味わう、特別なお茶の時間。そんな時間を、大切な人と分かち合えたら、きっと心に残るひとときになるはずです。
いつも頑張っているあの人に、ステキなお菓子とともに「お茶時間」をプレゼントしてみるのもステキですね!