うつわも自己紹介は名前から|器の佇まいが伝わる美しい命名7選

自己紹介で最初に語られる「名前」が食器にもあります

和食器を選ぶとき、多くの人がまず目にするのは、色や形、サイズ感かもしれません。 けれど初めて会う方と交わす自己紹介と同じで、器にもそのうつわを知ってもらう時に、一番最初に語られるものがあります。それが「名前」です。

「茜嵐」「霧玄」「むじな菊」「雪斑」など

和食器の名前は、単なる商品名ではなく、 その器が持つ佇まい、使われ方、そして過ごしてほしい時間を映す言葉となっています。

和食器に付けられる名前

特に、和食器には、暮らしや季節に寄り添うように丁寧につけられた名前を持つ食器がたくさんあります。

この記事では、食器の名前と由来に目を向けながら、 器と過ごす時間の楽しみ方をご紹介します。

 

和食器の名前は、器の性格を教えてくれる

my noonの商品ページを見ていただいてもわかると思いますが、〇cmパン皿・〇㎝パスタ皿・ケーキ皿などの名前が並ぶ洋食器に対し、和食器には「茜嵐」「霧玄」「むじな菊」「雪斑」など、機能面や大きさはわからないけれど、その器が持つ雰囲気や空気感を伝える名前が多く並びます。

たとえば、やわらかなサンドベージュ色の器に添えられた名前が「絹衣(きごろも)」。

和食器の名前|絹衣きごろも

真っ白ではなく、少し温度を感じる色であること。緊張感のあるうつわではなく、やわらかい色彩を受け止め、日常の和食や季節の惣菜、ゆっくりしたいお茶の時間に向いていることが、自然と伝わってきます。

絹衣シリーズはこちら

このようにうつわの名前は器の性格や器との距離感を知る言葉なのです。

この名づけに関して、「その姿をよく表しているな」「秀逸だな」と思う商品7選をランキング形式で紹介していきます。


第7位 一縷

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング7位

「一縷(いちる)」とは、 わずかに残る、消えそうな細い一本の糸を意味する言葉です。まるで塗り重ねた漆喰の壁のような表情が印象的な「漆喰」シリーズの青にこの名がつけられています。釉薬がかからず白く残ったところが、細い糸のように見え、ところどころ途切れかけている様子がまさに「一縷」。

 その儚さが、盛り付けを支えながら、料理の邪魔をしないこと、焼き魚や煮物、素材の味を大切にした和食がよく映えること、 この器が「引き立て役」であることを、 名前自身が語っています。

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第6位 妃白

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング6位

「妃」が入ることで世界観が一気に限定され、上質感・非日常性が高いうつわであることが想像できる。また、マット感はなくツヤのある白であることも想像できる。

4つに区切られた四角いスペースが特徴で、どんな料理にも合う白いシンプルなプレートではありますが、清潔感と上品さがあり、「ほっこり」よりも「きちんと」なうつわです。

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第5位 茜嵐

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング5位

夕暮れに差し込む茜色と少し不穏な嵐を重ねた言葉。静かな赤ではなく、釉薬の流れや色の濃淡に動きを感じさせる命名です。日常の定番よりも、食卓のアクセントになる強さを持っています。

夕刻をイメージし、爽やかな朝よりも夜の食卓にぴったり。焼き野菜、和菓子など少し色気のある料理がよく映えます。

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第4位 藍珠

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング4位

日本の伝統色である「藍」と、光を内包する宝石の「珠」を重ねた名前です。水面にいく重にも広がる波の輪を藍×珠で見事に表現しています。

和の要素が強いプレートであることも二つの漢字から連想できますが、光の当たり方で表情を変える珠のように、この食器も照明や乗せるお料理によっても見え方が変わります。和食と洋食を乗せた時、和食器と洋食器と合わせた時の表情の違いもお楽しみください。

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第3位 雪斑

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング3位

斑(まだら)という文字が、ゆらぎのある緊張のほどけた器であることを物語っています。また地面にまだらに降った「まだら雪」の光景が浮かび、白一色ではないことも連想できる名前です。

均整のとれたものより、偶然が生む個性や表情を好む方におすすめの食器。また、雪の情景は和でも洋でも絵になりますが、この食器もどちらにもよく合うプレートです。

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第2位 紬・錦織

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング2位

「紬」は紬糸から織られた素朴な風合いが特徴の絹織物。「錦織」は様々な色に染めた糸を使って、文様を織り出す絹の紋織物。派手さに違いはありますが、どちらからも縦糸と横糸が織りなす文様をイメージします。四角皿にボーダーや十字が描かれたこの食器にはぴったりな名前。ボーダーや十字と言っても、どちらも直線ではなくあいまいな境界で区切られており、その手作りの優しい印象も伝えられる柔らかい名前です。

それぞれの特徴通り、紬は素朴で日常に寄り添う器で、錦織は少し冒険心のある華やかさを持ち合わせています。

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第1位 霧玄

器の佇まいが伝わる美しい命名ランキング1位

霧玄(むげん)という言葉から思い浮かぶのは、 霧の中に包まれたような、はっきりと輪郭を持たない景色。 この名前を持つ和食器は、 見る角度や光の当たり方によって表情を変え、 使う人の感覚に委ねる無限の可能性を残しています。

白でもなく、黒でもない。 だからこそ、 和食だけでなく、和洋折衷の料理や 余白を生かした盛り付けにもよくなじみます。

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名前を知ると、器はずっと付き合うものに

名前のある器は、単なる道具ではなく、時間をともに重ねる存在になります。今日はどの器にしようか。料理より先に、うつわの名前が浮かぶ日もあるかもしれません。

my noon のスタッフが食器選びで大切にしているのは、使いやすさだけではなく、「my noonらしい」という言葉にできない感覚。

必要性から器を求めるではなく、「このうつわがあったら」「このうつわを買ったら」こんな風に使いたい、こんな時に使いたい、その想像がどんどん膨らむ食器を選ぶようにしています。それが結果的に一番いろんなシーンで使っていただける器だと思うからです。

その想像力のきっかけやヒントに、器の名前に少し気を向けていただけると嬉しいです。

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