夏の疲れを癒やして冬に備える|オリーブ料理と薬膳で整えるからだと心

夏の疲れは「食」で整える

今年も酷暑とも言える暑い夏でしたが、夏の疲れが回復しないままに、短い秋が来て、もう朝晩はすっかり寒く、早くも感染症流行のニュースを耳にします。

夏バテのツケは秋に回ってくると言われており、普段健康な方でも不調を感じるのがこの秋です。元気な人ほど、暑い夏でも休むことなく出かけたり、猛暑日でもいつもと変わらずスポーツをしたりと意外と疲れがたまっています。体力は消耗はしているのに、暑さで食欲もなく、冷たいそうめんなどで済ませる日も多かったのでは?そんなツケが秋にどっと回ってきて、体調を崩しやすくなるのです。

本格化する感染症シーズンを乗り切るために、寒さが厳しくなる前にまず夏の疲れを整えておきたいところです。

そこで今回おすすめしたいのは、「オリーブ料理」と「薬膳」です。

オリーブは、地中海式料理でも知られる健康の要。抗酸化作用のあるポリフェノールが豊富で、体の中から疲れをリセットしてくれます。そのままでも使えるオリーブオイルを使えば調理も簡単でいつでも取り入れることができます。オリーブオイルには抗酸化作用・腸内環境の改善・疲労回復効果などが期待でき、バターや動物性脂肪と比べて消化が軽く、胃にもやさしいのも体を整える大事なポイントですね。

 

一方、薬膳は、「医食同源」の考え方に基づき、日々の食事から「薬」と同じように体に働きかける食材を取り入れ、バランスの取れた心身の状態を目指します。薬膳というと特別な食材や漢方などの知識がいるように思えますが、本来は「自分の体調に合わせて食材を選んで料理をする」それが薬膳の考え方です。適した食材選びと少しの工夫で、普段の料理も立派な薬膳料理になるのです。

 

「オリーブ料理」と「薬膳」まるでかけ離れた二つの料理に見えますが、自然食材の力を引き出すオリーブオイルは、薬膳の「巡り」を助ける存在でもあるのです。

そして、器選びも疲れを癒やし心を落ち着かせる大切な要素。今回もmy noonらしい器選びとともに、オリーブ料理や薬膳のコーディネートや簡単レシピを紹介していきます。

 

夏バテ対策にオリーブ料理

オリーブの実を普段のお料理に使う方は少ないと思いますが、アヒージョなどオリーブオイルを使えばどんな料理も簡単にオリーブ料理に。オリーブの実を使ったレシピやオリーブオイルをかけていただく簡単でおしゃれなお料理を紹介していきます。

①オリーブご飯

オリーブの実には、血液を良好な状態に保つオレイン酸・抗酸化作用のポリフェノールやビタミンE・カルシウムや鉄といったミネラル分や食物繊維も含まれ、豊富な健康成分が凝縮されています。オリーブが苦手な方でも食べやすいオリーブご飯はいかがでしょうか?

材料

・米 2合
・塩漬けオリーブ 1パック(10~15個)
・塩 小さじ1
・オリーブオイル (炊飯用 大さじ1・食べる前にかける用 適量)
・にんにくのすりおろし(お好みで)
・ブラックペッパー(お好みで)
・レモン(お好みで)

作り方

・米を洗いザルに上げておく
・炊飯器や鍋に、米・塩漬けオリーブ・塩・オリーブオイル・お好みでにんにくのすりおろしを加え、いつもの水加減で炊く
・炊けたらさっくりと混ぜ、レモンをちらし、オリーブオイルとブラックペッパーをお好みでかける

 

②タコとバジルのオイルパスタ

こちらはゆでたパスタをタコとニンニクと鷹の爪で炒め、小豆島産の新漬けオリーブと、生葉バジルをたっぷり使用したバジルソースで絡めただけの簡単レシピ!パスタもオリーブの練りこまれたものを使用しています。

 

秋鯛のカルパッチョトマトとシャインマスカットとモッツアレラチーズのサラダ

秋鯛は軽く塩を振ってラップを巻き一晩落ち着かせる。スライスしたら、ブラックペッパー・ピンクペッパー・ディルを散らして。食べる直前にオリーブオイルをかけていただきます。お好みでレモンを絞っても。トマトとシャインマスカットとモッツアレラチーズのサラダは小さくで丸いものを色とりどりに並べただけのサラダですが、オリーブオイルをかけるだけでそれぞれの味が引き立ちます。プチトマトは湯むきしても食べやすいです。

 

洋ナシのコンポート(オリーブオイルを使ったコンフィがけ)

こちらは洋ナシのコンポートに、井上誠耕園さんのコンフィをかけただけのスイーツ。

オリーブオイルの魅力を最大限引き出した、しっとり美味しくて体にも嬉しいオリーブオイルコンフィ。木の実とドライフルーツが入ったコンフィや、人参とミカンとクルミを使ったコンフィ・八朔とチーズを使ったものなど意外な組み合わせであっと驚くようなおいしさです。

井上誠耕園さんのコンフィはこちら

 

コンポートのレシピ

白ワイン(100㏄)・水(200㏄)・砂糖(60g)を鍋に入れて煮立たせる。弱火にしたらカットした洋ナシを2個分入れ、落とし蓋をしたら10~15分煮る。レモン汁(大さじ1)を加えて混ぜ、粗熱をとる。ラップでぴったりと包んだら冷蔵庫で冷やす。

※白ワインは同量の水で代用できます。また余ったシロップは炭酸水などで割ってお楽しみください。

 

冬に備える薬膳料理

 

①蓮の葉の中華ちまき

蓮の葉には身体に溜まっていた余分な熱と湿気を取り除く作用があります。もち米・蓮根・蓮の実・原木椎茸・鶏もも肉・クコの実を蓮の葉で包んだものを檜のせいろで蒸してあります。

こちらは、創作點心 鑫斗雲(KINTOUN)さんに作っていただきました。

中華ちまきはクコや椎茸、蓮など薬膳的にも栄養バランスに優れた食材を多く含みご飯とおかずが一緒に食べられるお手軽な料理です。また、冷凍保存もできるため保存食としても完璧な一品です。

 

薬膳粥

お粥は最高の薬膳ともいわれ、離乳食の初めや病院でも手術の後に最初に出てくるのはお粥だったり、体調の悪い時はお粥なら食べられることも多いですよね。具材との組み合わせで様々な効能も期待できます。体が冷える時には生姜や紫蘇を。むくみやすい季節は小豆粥。体がほてる暑い日は冬瓜など、季節や体調に合わせたお粥で簡単な薬膳をご家庭でも作ってみてください。

八宝茶

茶葉ではなく花や果実を使った中華花茶。八宝茶に入れる具材には特に決まりはなく、また必ずしも八種類とも限りません。「たくさんの」「いろんな」という意味で八宝という言葉が使われています。季節によっても違いますが、陳皮・サンザシ・干し葡萄・松の実・竜眼・シュガーリーフなどが使われています。高い抗酸化・抗糖化作用や冷え防止、リラックス効果や美容効果も期待できるノンカフェインのお茶です。

 

薬膳×オリーブ

柿・春菊・オリーブとモッツァレラチーズのサラダ

オリーブを取り入れた薬膳にもチャレンジしてみました。

柿が赤くなると医者が青くなる」ということわざを知っていますか?

秋は気候が良いので体調を崩す人も少なく医者が暇になるという説もありますが、柿の健康効果が高いという意味でとらえる人もいます。それぐらい柿は栄養価が高く、特に肺や喉の乾燥を潤す効果があり、冬に向けて喉や肺を潤すことはウイルスの侵入を防ぐことにつながるのです。

そんな秋の最強食材の柿、そして漢方薬の本場中国で「食べる風邪薬」と言われる春菊、栄養満点の塩漬けのオリーブとたんぱく質がしっかりとれるモッツアレラチーズを和えるだけの簡単秋サラダです。こちらもオリーブオイルをかけてお召し上がりください。

 

食卓を整える器のすすめ

「体を整えるための食事」であると同時に、「心を整える食事」でもあってほしい。どんなに体にやさしい食事でも、見た目に重たく感じると、心まで疲れてしまうことも。そのため、器選びも見た目の調和が大切な要素です。

オリーブ料理は自然素材やナチュラルな色と調和することで、シンプルな料理がいっそう豊かに見えます。また黒を使うとかっこよく引き締まった印象に。

オリーブのためにあるかのようなオリーブ色の切立大皿

 

オリーブをぐっと引き締める黒曜シリーズ

織部のグリーンがオリーブと調和する和鉢

オリーブご飯をよそってもかわいい玉子型の湯呑

 

ナチュラルに自然素材が映える絹衣のパスタ皿

 

こちらもフレッシュな食材と丸い食材が映えるお皿で

スイーツにもかわいいくすみリムプレート

 

絹衣の切立プレートを薬膳のワンプレート風に

小鉢は左上から右回りに、藍ねず八角小付かきおとし小付ドルチェ花小付

薬膳粥はルフレ|スタックボウル|12㎝に。

 

蓋つき茶碗・切立皿・箸置き すべて黒曜でそろえた秋コーデ

 

蓮の葉ちまきの葉が映える中華風の赤いプレート茜嵐

ベッタラ漬けにちょこんと乗せた赤いクコの実が映える藍ねず色の八角小付

ぎやまん陶の冷酒器に薬膳茶をいれて

小皿としても茶托としても使える花型の窯変プレート

 

体を思いやる食材と、心を落ち着かせる器。

オリーブの香りが巡りを助け、薬膳の知恵が体を整える。夏の疲れを癒やすことは、冬を元気に迎えるための準備でもあります。季節のうつろいを感じながら、体を思いやる食材と心を落ち着かせる器、どちらも楽しんでほしい。my noonがそんな暮らしの助けとなればうれしいです。この秋は、食卓から自分をやさしく整えて寒い冬に備えてみませんか?


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